エアロ塾

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積極的に食べてもムダ?実は効果が薄い「栄養機能食品」
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コラーゲンがとれるマシュマロ、ダイエットできるクッキー、ビタミン入りのラムネ、脂肪を燃えやすくするジュースなど、“栄養が摂れる”、“ダイエット効果がある”という内容がパッケージに書かれた食品がたくさん売られています。

これらは、保健機能食品と呼ばれるもので、みなさんもその表示をみて「体によさそう」と手に取ることもあるかと思います。
しかし、このような保健機能食品はフランスでは「食べても意味ない」「企業の宣伝文句だ」と言われているのです!

はたして、本当に保健機能食品は食べても意味がないのでしょうか。

保健機能食品は日本からフランスへ

保健機能食品とは、特定の保健の効果や、栄養成分の機能を表示できる食品のこと。
消費者が自分に必要な栄養を補給できるように、情報を提供するという目的で作られています。

この保健機能食品は、日本が発祥の地。前に述べたように、保健機能食品のアンチが多いフランスにも、保健機能食品の概念は輸出され、商品も販売されています。

フランスでも一時はブームになったものの、もうフランスではスーパーから保健機能食品が消えつつあるようです。
その理由は、商品の90%以上が、その食品の摂取効果が科学的に実証されていないから。

フランス人は、効果に科学的根拠のないものは普通の商品と同じだと捉えています。
日本で売られている保健機能食品と書かれたチョコレートなどのお菓子に対しては、とても批判的なのです。

日本の保健機能食品の分類

日本では、特定の保健効果や栄養成分の機能を表示できる食品を、保健機能食品と呼びます。
医薬品ではありません。保健機能食品には、特定保健用食品(トクホ)と栄養機能食品の2つに分類されます。

トクホは、国に科学的根拠を示し、効果や安全性を認められたものしか名乗ることができません。
“お腹の調子を整える食品”、“血圧が高めの方に適する食品”
、“体脂肪がつきにくい食品”
、“ミネラルの吸収を助ける食品”
などと表示ができます。

医薬品ではないので疾病を治すものではありませんが、体の機能に影響を与える成分を含むので、摂取量をきちんと守らなくてはいけません。

一方、栄養機能食品はメーカー独自の判断で、国の基準に当てはまるものがあれば、認められる範囲内で栄養成分の機能を表示でき、栄養機能食品と名乗ることができます。

例えば、 ビタミンCを国の基準量の範囲内で配合している場合、「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です」と表示することができます。

トクホとの大きな違いは、国に効果や安全性を承認はされていないことです。
これが、フランス人が日本の保健機能食品を批判する理由でしょう。
それなら全部トクホにすればいいと思うところですが、トクホの認定には長い時間と高額な費用がかかります。

そのため、トクホ申請はせずに栄養機能食品として販売し、自社で食品の効果や安全性を科学的に証明しているものもあります。
でも、トクホ認定を受けていないので、その効果や安全性の表示はできないのです。

やっぱり基本はバランスのよい食事を

トクホや栄養機能食品は、食べても意味がないことはありません。
とくにトクホの場合は、効果が科学的に実証されているので期待できます。
しかし、医薬品ではないので、体に与える影響はゆるやか。

栄養機能食品は国に効果を認められていないので、ビタミンCを基準内の量を含んでいるからといって、抗酸化作用が確認されているわけではありません。

トクホや栄養機能食品で栄養を摂ろうとするのではなく、プラスαで「おやつはビタミンCが入っているお菓子にしようかな」とか、「いつもコンビニで買うお茶を、脂肪が燃えやすいお茶に変えようかな」程度に考えるのがよいでしょう。

トクホにしても、栄養機能食品にしても、基本はバランスのよい食事が必要。
また、栄養が入っているお菓子だからといって、安心してたくさん食べていると、糖分の摂りすぎなどになる可能性もあります。
配合成分の機能のみに惑わされず、原材料、カロリーも気にして買うことが重要です。



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