エアロ塾

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頭痛や肩こりは
「○○癖」のせい?

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慢性的に感じる、頭痛や肩こり、腰痛。

いろんな対処法や治療法を試してみたのに、いっこうに改善されないという人は、もしかすると「ある癖」が原因かもしれません。

「それがTooth Contacting Habit(以下TCH)、『噛み続け癖』(歯列接触癖)です」

とお話しいただいたのはTCHを発見した東京医科歯科大学大学院の木野孔司先生。

「これは普段、無意識の時でも歯を噛みしめてしまう癖のこと。

通常、体は『歯根膜咬筋反射』といって上下の歯が当たると離れるようにできています。

それが何らかの理由で常に触れている状態になっているんです」 先生いわく、唇は閉じていても、歯は離れているのが正常な状態なのだとか。

ではTCHがなぜ体に悪影響をもたらすのでしょうか?

「強く噛みしめなくても、歯が軽く触れているだけで筋肉は動きます。
つまり歯を噛み続けていると、常に筋肉は緊張状態であり、それが顎の痛み、頭痛、首こり、肩こり、腰痛などを引き起こす一因であると考えられます」

なるほど。
筋緊張が招く交感神経緊張持続から、視力低下や耳鳴り、めまいなどをも引き起こす可能性もあるとか。

ちなみに、TCHを発見したきっかけは、来院患者向けに行ったアンケートだったという。

2000年に、顎関節症の究明のため、様々な生活習慣を調べたところ、「片噛み」や「姿勢の悪さ」と並び、顎関節症患者には「噛み続け」をしている人が50%以上もいたのだそう。

「この結果を元にTCHを防ぐ治療を行ったら、相当数の患者の症状が短期間で改善されました。
また、同時に頭痛や首こり、肩こりなどの諸症状も緩和されたんです。

ちなみに、2003年の調査では顎関節症患者のうちTCHの生活習慣を持つ人が80%に増加していました。
私見ですが、これはパソコンの普及が原因ではないかと思います」

でも、生活習慣だとなかなか直しにくい気もしますが、どうしたらいいのでしょう?

「簡単です。家中や職場のデスクまわりなど、あらゆる場所に『歯を離す』と書いたメモを貼るんです。

これを見たら歯を離して、上半身の力を抜く。

これを繰り返すと、やがてTCHの疲労感にも気づき、歯を離すことを無意識にできるようになりますよ」


騙されたと思って最低でも10枚はメモを用意するのがコツだとか。
スマホやパソコンで10分ごとにアラームでお知らせしてもいいですね。
TCHに心当たりがある方は試してみては?


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