エアロ塾

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あの方から熱いメッセージを頂いたぞう!
尾陰由美子先生編
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2010年1月3日 
メールマガジン 掲載

尾陰由美子インストラクターよりエアロ塾の皆様へ!

『2010年のフィットネス業界におけるインストラクターの役割とは?』
(有)アクトスペース企画 代表取締役 尾陰由美子

新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。
昨年に引き続き、肥塚さんからのご依頼に応えて、新年のコメントを書かせていただきました。
少し辛口のところもありますが、お読みいただければ幸いです。

2009年は、アメリカのオバマ大統領の「チェンジ」に始まり、自民党から民主党への「政権交代」と、多くの人は変化と新しさを求めた時代でした。
しかし、年末に向けて変化は急激にはやってこないこと、新しくするためにはすごく時間がかかることに多くの人は少し失望し、トーンが落ち気味でしたね。
そんな2009年でしたが、やはり新年はいろんな意味で再度仕切りなおしをしたくなります。
漠然と「今の状況を変えてほしいという」という受身の姿勢では、何も変わらないということをもっとリアルに感じ取らなければなりません。
もう一度、「変化とは?」「新しさとは?」一緒に考えてみましょう。

「変化」とは自分自身の行動(チャレンジ)によってなせるものであり、「新しさ」とは自分自身の意識や視点を変えること(アウェアネス)でも十分得られるはずですから・・・

さて、デフレの影響を受け閉塞感が漂うフィットネス業界ですが、皆さんは自分達が大切に思うこの業界を2010年はどのような業界にしていきたいと思いますか?
具体的な目標、ビジョン、方向性を持たなくては、まず何も変わりません。
また、その目標に向けた計画的なアプローチ(アクション)がないと変化は起こらないのです。
人が「変化」にモチベートされるためには、4つのステップがあります。
まず、
「フィードバック(自分を知る)」次に、
「プラン(目標に向けた計画)」そして、
「アクション(実際に行動する)」その結果、
「フィードフォワード(変化の実感、体現)」
となります。

誰かが何かをやってくれるだろうという意識や考えでは、何も変わらず、むしろ負のサイクルに陥ってしまいます。
受身の考えや姿勢は、まず捨てなければこの時代は泳ぎきれません。
行動的なインストラクターの皆さんですから、そのためにもこのお正月は、まず今の自分をよく見つめ、「何ができて、何ができていないのか」「何が必要で、何が不必要なのか」考えてみましょう。
そして、しっかりと自分自身の姿を描いてみましょう。

具体的に自分がいつ、どこで、何を、どのようにしているのか・・・そのために自分が出来ること、やらなければならないこと、捨てなければいけないこと、壊さなければいけないこと、1つ1つを具体的に挙げてみましょう。
目標に向けて計画を立てることをぜひ楽しんでください。
ワクワク、ドキドキして何かが出来そうな自分を楽しんでください。
そして、勇気をもって一歩足を踏み出して、行動に移すのみです。
ここまでの過程を築いてくると何かしら自分の中に変化が生まれます。
モノの見方が変わったり、視野が広がったり・・・やる気のある自分にであったり、素敵な人とめぐり合ったり・・・
このようなモチベーションステップを踏めるインストラクターこそ、多くの人々を「運動」を通して健康づくり、元気作りに導くことが出来るのです。

健康づくりのための「運動」が必要なことは誰もがわかっています。
でも、多くの人(97%の非フィットネス人口)は、受身でいるのです。
この人たちを揺り動かしていく、つまりモチベートするためには、先の4つのステップが必要なのです。
自分自身の意思で「運動」という行動を起こしていくためのアプローチが、これからはインストラクターに求められます。

自分の好きなレッスンをしているだけでは、あいまいな知識と情報だけで健康を語るだけでは、誰も振り向いてはくれません。
インストラクターという仕事は、主役が自分にあるのではなく参加者にあることはもちろんですが、さらに今後は非参加者を参加者にすることを悟らなければなりません。
これまでのインストラクター主導から参加者主導へ交代していくということです。
そのための4つのモチベーションステップをインストラクターは求められるのです。

私たちインストラクターは、プロです!プロとしての責任と役割を担うことが求められています。
トレンドを追いかけるだけではなく、言われたままを鵜呑みにするのではなく、正しい知識、最新の情報を入手し、吟味し、それをレッスンに活かせるように工夫し、モチベートしていくアプローチをインストラクター自身がもつことです。
マニュアルやデジタル志向ではなく、アナログ志向です。

厳しい社会情勢だからこそ、人は「健康志向」を強くしています。
でも、財布の紐は堅い!本物、信頼できるもの、価値あるものにしかお金を出さないからです。
残念ながら今までのフィットネスクラブは、その優先順位を「モノ」に頼っていました。

施設(ハード)、マシーン(ツール)、マニュアル(サービスプログラム)に力を注いできたのです。
その結果、インストラクターにとっては、ますます厳しい環境となっています。
フィットネスクラブに人を集客するためには、財布の紐を解いてもらうためには、今のままではダメなことは誰もがわかっています。
負のサイクルに沈みかけているフィットネスクラブを変えていくのは、インストラクターである皆さんしかないと私は思っています。
人は人によって傷つきますが、やはり人によっても救われるからです。

「パンドラの箱」の最後に出てくるのは「希望」です。
インストラクターの皆さん自身が「希望」となるのです。
多くの人々の信頼を得るためには、私たちインストラクターが「希望」となって、裏切らない本物の運動指導を心がけることですね。
なんだか、何かが出来そうな予感がしてきませんか?
2010年が皆さんの活動によって、素敵な1年となるのが楽しみです

【(有)アクトスペース企画  尾陰由美子】